香りの活用
香り上手の一日その2
今夜はデート、とっておきの香りに着替える
デートに限らず、アフター5は香りを着替えましょう、どんなによい香りでも、朝と同じでは気分転換がいまひとつ。ここでよく質問されるのが、前の香りを洗い落とさないでいいの?ということ、たしかにそのとおりですが、前の香りがベースノートになっていればあまり問題はありません。それよりも香りを杵替えることが人切です。
一日のしめくくりはお気に入りの香りで
今日も一日、頑張りました。とにかくゆっくり入浴してリラックスしましょう。バスタイムは自分を取り。戻すかけがえのないひととき。今夜はちょっと贅沢に香水ブランドのバスラインを使いましょう。いい香りに包まれて気分は最高、疲れもどこへやら。
その後は、お気に入りの香りをつけてベッドヘ。不思議なことに、心地よい香りは眠っている間も心に働きかけるので、翌朝は爽快な気分で目覚めるでしょう。
香り上手の一日その1 デイタイムの楽しみ方
香りをすてきに使いこなしている人は、いつもほのかによい香りを漂わせています。
そんな女性の一日を追ってみることにしましょう。
7:00am モーニングシャワーのあとはまず香り
ベッドから抜け出したらまずはモーニングシャワー。シャワーを浴びながら、今日のスケジュールとファッションに合わせて香りを選んでおき、服を着る前に素肌につけます。シャワーをしないときは、起きてすぐ素肌につけます。
こうすれば朝食を食べて出かけるまでには香りがすっかり落ち着いて、プンプンしません。つけた香りは忘れずハンドバッグに入れて持っていきます。
夜更かしや二日酔いで気分がスッキリしない朝は、起きたらすぐに柑橘系などのさっぱりした香りを全身にスプレーし、熱いシャワーでさっと洗い流すと気分が引き締まります。その後、つけたい香りをつけます。
10:00am 香りを一番楽しめる時間
朝つけた香りが、ミドルノートからペースノートへ変化する楽しみな時間です。
次第に体臭と混ざり合って、自分だけのにおいになっていくのを観察します。手首で確かめるなら、鼻から10センチくらい離してかぎます。
そのときぜひおすすめしたいのが、その香りがほかのどんなシーンに似合うのか想像することです。さらにその香りよりもっと軽い方がいいとか、もう少し深みがほしいなど自分の感想もあわせて記憶しておきましょう。次に購入するときの参考になります。
3:00pm ホッとひと息、香りもタッチアップ
ランチが終わって2時間前後は急に眠くなる魔の時間帯です。こんなときに限って重要なミーティングや授業が重なるもの。香りをタッチアップ(つけ足し)してリフレッシュしましょう。
トップノートが目立たないよう、洗面所などで足首や肘、あるいはウエストなど衣服に覆われる部位につけ足します。朝と同じ香りでいいのですが、今夜別の香りに替える予定があるなら、その香りをつけて下地を作っておくのもよい方法です。
「ほっそり」と「ふっくら」香りの印象を知って上手に演出
香水には、「ほっそり」見える香りと「ふっくら」見える香りがあることをご存じですか。
もちろん体型が変わるはずはありませんが、相手に与える印象はずいぶん違ってきます。
「ほっそり」見える香りとはひとことでいうと、シャープでさっぱりしたイメージの香りです。
香料面からいえば、柑橘系は甘さのないレモンやグレープフルーツ、フローラルはスッキリした甘さのジャスミンやフリージアなど、ハーブならクールな印象のラベンダーやミントなど、スパイスならペッパー、ジンジャー、ウッディは爽快なシダー(西洋杉)、などがほっそりした
イメージを感じさせます。
代表的な香調でいうならフローラルーグリーンやシプレーシトラス。さわやかでスポーティー、少年を思わせるユニセックスな感じです。
またフローラルーオゾニックやフローラルーフレッシュのように、ほどよい甘さを加味した香りは、バレリーナのようなしなやかさをイメージさせます。
シャープさを加味するならオリエンタル・スパイシーです。熱く乾いた印象の香りは、気分も引き締まるようです。たとえれば、宝塚の男装の麗人といったイメージです。
香りにそんなイメージがあるからといってそれだけでは安心できません。あくまでファッションと連動していなければ逆効果になってしまいます。
シルエットはもちろんデザインや色などもほっそりしたイメージを合わせます。ただし、ふっくら体型なら、あまりタイトなシルエットは避けること。逆に太って見えます。
一方、「ふっくら」見える香りは、甘くやわらかいイメージの香りです。
パラやアイリス、スミレなど少しパウダリー(粉っぽい)な甘さのフローラル、バニラやアーモンドなどの甘いスパイス、マージョラムやパチョリなどふくらみを感じさせるハーブ、ラズペリーやブラックベリーなどのフルーティ、やわらかく包みこむようなサンダルウッドやミルラなどの香りは、ふっくらしたイメージを感じさせます。
はとんどのフロー・ラルーフローラルやフローラルーアルデハイディックはふんわりとやわらかいイメージを与えます。フローラルーフルーティは、キュートで若々しいイメージを、フローラルースイートやオリェンタルーアンパリーは、個性的で、落ち着きと存在感を感じさせます。
しかし、痩せすぎだからと、上下ともボリュームのあるファッションで強調しすぎるとかえって逆効果です。
名香の楽しみ
新製品だけが香りの魅力ではありません
各ブランドが総力を挙げて発表する新製品はとても魅力的です。
時代の気分を読み、トレントを分析し、芸術性を盛りこんだひと瓶の新しい香水に、私たちはいつも大きな憧れを抱いてきました。
ところで売り場の販売員によると、最近は、新製品以外にははとんど関心を示さないお客さまが多いそうです。
香水の歴史が浅い日本では無理もないことですが、ヨーロッパでは、母から娘へ、娘からまたその子へ、数代にわたって受け継がれてきた香水が数多くあります。
たとえば、いまだに世界No.1の売上を誇る「シャネル No.5」は1921年の発売です。また根強い人気を持つゲランの「ミツコ」はそれより2年前の1919年に発表されています。
時代が移っても、ライフスタイルやファッションが変わっても、80年以上もの長い歳月を超えて愛され続けてきたこれらの香水には、どんな魅力が隠されているのでしょうか。
香りを愛するなら、新製品だけでなく、こんな名香の魅力の秘密にも触れてみたいものです。
香水における信頼できるひと目ぼれ
香りを直感で選ぶのは意外に正しい
何気なく香水売り場を通り過ぎるとき、ふと漂う香りに、あ、これだ―と思うときがあります。そんなときは迷わず買うことをおすすめします。
香りは、慎重に選びましょうといいましたが、直感を信じて、実は、こんな買い方があってもよいと思います。
アクセサリーや洋服もそうですが、いいなと思ったときに買いそびれたばっかりに、他の何を見ても心が動かず、結局、後悔することがよくあります。
愛する人との出会いもまさにそのとおり。チャンスはつかみとらなければ、ただ待っているだけでは、決して何も起こらないのです。
出会ったときが「一期一会」。その香りが、お気に入り陥1になる可能性も十分あります。
ひと~ぼれした香りとのこんなつきあい方も、また楽しいものです。
香水の買い方
ミドルノートで慎重に
香水を買うとき、手当たり次第に何種類も試すのは賛成できません。私たちの嗅覚は意外にくたびれやすく、一度に香りをかぎ分けられるのは2~3種類だからです。
また、同じにおいを長くかいでいても嗅覚は麻疹します。コーヒーショップに入った瞬間感じる香ばしいにおいも、すぐに感じなくなりますね。
したがって、香水を選ぶときは、販売員に好みを伝えてイメージに近いものを2~3品出してもらい1品に絞ります。
セルフのときは、お目当てのものとボトルや色が同じような他の2~3品とを比較して選びます。
どちらの場合も、もっとも重要なことは、必ずミドルノートで試すことです。また、途中でにおいがわからなくなってきたと思ったら、売り場から5分くらい離れて嗅覚が回復するのを待ち、再度トライするようにします。
香り選びはあせらないで。時問をかけることが失敗しないコツと心得ましょう。
リラクゼーション(癒し)の香り
自分を取り戻す香り
香水を使いはしめたきっかけが「癒しの香り」だったという人も多く、なじみ深い香りです。
一日を終えてほっとしたいとき、好きな香りに包まれれば気分もゆったり。不愉快なこともすっかり忘れてくつろげます。
くつろぐということは、何を気にかけるでもなく本来の自分を取り戻すこと、生まれたままの自分にたち返ることだと思います。
それまでも、香りの持つリラックス効果は知られていましたが、はっきりと「癒しの香り」という言葉が使われるようになったのは、1990年頃からです。しかし元祖を特定するのは少し難しい気がします。
1990年アメリカで、初めて「オゾン」の香料を使った香水が発表されました。クリニークの「ラッピング」(日本未発売)、アラミスの「ニュー ウエスト フォーハー」です。癒されると評判でしたが、私には、癒すというより活性化させるという印象でした。キュウリやスイカのようなにおいがとても強く、突きぬけるような爽快さを感じたからです。
1991年に登場した、カルバン クラインの「エスケープ」は、オゾンをほどよく配合したもので、ネーミングの意味「(現実からの)逃避」とあいまって、初めて「癒しの香り」だと感じました。
ヨーロッパでは、1992年のブルガリ「オーパフメ」とクリスチャンーディオール「デューン」がさきがけです。とりわけオ・パフメは、誰もがわかりやすいグリーンティーを使ったこと、また「癒し」を強調したキャッチーフレーズで特に有名になりました。
欧米では、癒しの香りといえば、とりわけパスラインが人気です。
普段はシャワーですませても、とても疲れた口や週末には、お気に入りの香りでゆっくり入浴を楽しみます。そして湯上がりには、同じ香りのボディケアをつけ、香水で仕上げます。香りと入浴の相乗効果で、心身ともにリラックスできるからです。
ところで「癒しの香り」について、私は、自分かリラックスできると感じれば、たとえそれが、「オンの香り」や「特別の香り」に分類されていても構わないと考えています。
特にどれがよいとはいいません。リラックスできるよう、いちばん気に入っている香りをつけましょう。
華やかなシーンで自分を高める「特別の香り」
「特別の香り」とは、華やかな社交シーンにふさわしい香りです。結婚披露宴をはじめ、高級レストランでの食事会、観劇、会社の改まった行事、またフォーマルなパーティーなどさまざまです。
日常とは打って変わった華やかなシーンには、ファッションやメイク、ヘアスタイルもひときわあでやか。ですから香りもそれにふさわしいものを選びたいものです。普段づかいの香りではバランスがとれず、せっかくのおしゃれも台無しです。
時間をかけて準備したのに、会場に足を踏み入れたとたん、まわりの女性たちが自分よりずっとすてきに見えて、何となくひるんでしまったといったことはありませんか。そんなとき、うしろからそっと背中を押してくれるような香り、それが特別の香りです。つけただけで背筋がピーツと伸びて気分が高揚し、心地よい緊張感がみなぎり、まるで女王様になったような気分、こんな香りをつければどんな席でも気後れせず、自分らしくエレガントに振る舞えます。
特別の香りというと、欧米では、妖艶なオリエンタル系や個性的なシプレ系が定番です。イヴ・サンローランの「オピウム」やゲランの「シャリマー」などが目立ちます。その華やかな存在感は、まわりの人の気分も高揚させてくれます。こんな影響からか日木でも、「社交のシーンには、やはりオリエンタル系やシプレ系を」という声をよく耳にします。しかし、実際のところはどうでしょうか。
はっきり言って日本では、パーティーやコンサートでそのような香りをつけた女性にあまり出会ったことはありません。まだまだソフトな香りが主流なのです。お国柄といってもよいでしょう。近年は日本でも、オリエンタル系を使う女性が増えてはいますが本格的とはいえません。香りの好みはI朝一タには変わらないのでしょう。
かといって、普段づかいの香りでは役不足。その場の華やいだ雰囲気にのまれてしまうような気がします。だから、フローラルの中でも、存在感のある香りや、印象に残る香り、自分を一段と高めてくれる香りを選ぶのです。
そのコツは、普段使っている香調がフローラルーフルーティならフローラル・フローラル、フローラル・アルデハイディックならフローラル・スイートというふうに、より一段と深みのある香りを選ぶようにします。
重要なのは、自分の気分を高揚させてくれる香りを選ぶことであって、迫力のある香りを選ぶことではないということです。
社風や校風に合わせて選ぶ「オンの香り」
ここでいう「オンの香り」とは、お勤めの方ならオフィスで、学生ならキャンパスでつける香りを指します。香り選びをはじめる前に、オンにふさわしい香りの条件を考えてみましょう。
会社や学校は、いわばひとつの特殊な社会です。それぞれ社風や校風があり、服装や振る舞いにもある程度のルールがあります。したがって香りも、その暗黙の基準に、つかず離れずの範囲で選ぶことをおすすめします。さらに、会社なら上司や同僚がいて年齢もまちまち、来客もあります。そこで、こういったまわりの人たちに好感を持たれる香りであることも大変重要になります。このようなことを考え合わせると、オンのシーンではあまりにも個性的な香りや、拡散性の強い香りは避けるべきでしょう。
それでは、個性を発揮できないのではり‥ と思う人もいるでしょう。しかし、同じ色、同じデザインのユニフォームでさえ、着る人によってそれぞれ違った雰囲気になり、工夫次第でその入らしさを表現できるのです。だから妥協ではなく、集団の場における最低限のマナーであり、原則だと考えればよいのです。
このような観点から選べば、フローラル・グリーン、フローラフ・フレッシュ、シプレ・シトラスがベスト候補。男性だけでなく女性にも好感度が高いのです。
次にフローラルーフローラル、フローラルーオゾニック、フローラル・フルーティ、フローラル・アルデハイディック、それにさわやかなメンスの香りなどがべ夕ーです。
しかし、これらの香りの中には拡散性の強いものもあるので、そんなときはつける部位を減らすか、手首や足首などは避けて衣服で覆われる部位だけにするなど、香り立ちを計算して調節します。
以上がオンの香り選びの原則ですが、原則に例外はつきものです。もしあなたが部下を持つ地位だったり、対外折衝の担当でそれも交渉が多い職種、あるいはクリエイティブな仕事についているようなときは、このかぎりではありません。無難な香りよりも、逆に個性を主張するような、存在感のあるオリエンタル系やシプレ系などを選ぶことをおすすめします。
欧米でもこのようなポジションにいる人は、女性、男性を問わず迫力のある香りをつける人が多いのです。これは、個性を尊重するお国柄のせいだと思っていたのですが、香り上手な彼らのこと、もしかしてその裏には、香りという見えない力で相手を威圧しようという思惑があっだのかもしれませんね。
まず最初の1本の香水
その香りの本質が分かるまで徹底的につけてみる
初めて香水を買う時、何を選んでいいかとても迷います。失敗したくない気持ちがるからでしょう。でも失敗を恐れず、気に入ったものや勧められたものをまず1本、買ってみましょう。そのとき、忘れずに香調も確かめておきます。
その1本を毎日7~8時間間隔でつけます。朝起きたとき、午後にもう一度、それからお風呂上りというふうに、1日に最低3回はつけるようにします。つけたら30分おきくらいににおいを確かめて、時間による香りの変化を観察します。お風呂上りにつけたものが、翌日目が覚めたときどんな香りになっているのかも確かめます。
こうして観察すると、いろいろなことがわかってきます。「トップノートは強いが、ミドルノートはほのか」とか「ベースノートはあまり好きじゃない」、「意外とスッキリした甘さ」、などといった感想を、できれば手帳などに香水名や香調とともにメモしておくとよいでしょう。このとき重要なことは、欠点だけでなく長所もしっかり数え上げること。欠点ばかり気にしていると、本当のよさを見逃してしまいます。これを日記のように1週間くらい続けます。
すると、最初の日の感想と1週間後の感想が違っていることに気づくはずです。もちろんそっくり同じというケースもありますが、それほど多くはないでしょう。晴れた日もあれば雨の日もあるし、気分が穏やかな日とイライラしている日、またファッションの違いによっても感じ方が違うからです。これで結論をまとめます。
「雨の日も明るい気分でいられる」とぁ「心地よくリラックスできる」、「この季節にはもう少し爽やかなほうがよい」、「スーツには合うがTシャツいはだめ」など。ここまできたらもうあなたはこの香りのエキスパートです。さあ、この経験を2本目の香水に反映させましょう。
2本目の香水を購入する時、このメモと1本目の香りを忘れずに持っていきます。販売員がいれば希望を伝えて数点出してもらえますし、いないときは1本目を基準に比較しながら探せばよいのです。購入したら1本目と同じようにつけ続けて観察・比較します。この繰り返しこそが、賢い香り選びへの近道なのです。
「すでに香りを使っているけれどいまひとつ自信がなくて」という人にも、この方法は当てはまります。手持ちの中から1本を選んで感想を記録し、それを繰り返すのです。こうしているうちに香りの方からだんだん自分のほうに近寄ってくるようになります。